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重さのあるお茶をつくりたい

球磨郡相良村 宮崎成正さんを訪ねて(2005年5月)

宮崎成正さんは、水俣から車で約1時間の球磨郡相良村で、30年近くお茶栽培を続けています。川辺川を見下ろす台地で、酪農と九反の茶園を営む宮崎さんにお話をうかがいました。

――宮崎さんはお茶づくりでどんな工夫をしていますか。
 肥料は米ヌカとナタネ粕で、米ヌカは精米所と契約しています。良質のでんぷんはアミノ酸分解でお茶の味をよくするのではないかと思います。ナタネ粕は変な薬が入らんように一番搾りの油を絞った後のものを使っています。米ヌカをまくのは、必ず自分でします。人に任せられないです。茶畑をよく見て、列ごとに施肥の量を決めます。

――牛を飼っているのに牛フン堆肥は使わないんですね?
 牛フンは、チッソ分が多すぎて硝酸体チッソになってしまい、お茶によくないので使いません。牛用の飼料畑に入れたり、近所の農家とワラと交換していますよ。

――どういう葉がおいしいお茶になるんですか?
芽を出したての黄色い新芽が緑色になる直前ですね。葉緑素が出てくる直前がうまいです。でも、あまり早くても味が出ません。それから肥料が効いていないお茶は、葉が早く開くのですが、パサパサしたお茶になってしまいます。お茶は手をかけただけ応えてくれると思います。相思社には時期の一番はじめに摘んだ、葉の小さないいものを出しています。

――大変なことは何ですか?
やっぱり一番大変なのは、かずら取り、草取りですね。害虫は、防霜ファンを入れてからダニがつきにくくなりました。

――宮崎さんはどんなお茶を目指しているんですか?
自分がお茶に求めているのは、無農薬であっても味です。味を求めていきたいと思っています。コクがあって甘みがあって「重さ」があるお茶が、自分の理想です。「重さ」というのは、のどごしにしっかり存在感があるお茶です。

――今年のお茶はどうですか?
今年のお茶は冬から春にかけての寒さで、できあがりの時期は少し遅くなりましたが、収量もよかったし、質もこれまでで一番よかったのではないかと思います。
 今年は、お茶づくりの最初の工程の蒸しを去年より浅くしたので、とてもまろやかなお茶になっているかなと思います。
(2005年5月)

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相思社と宮崎さんの出会い
相思社の理事でもある相良村の緒方医院院長の緒方俊一郎さんは、地域の医者として農薬による中毒に長年係わる中から、「食べものと健康の集い」という学習会を開いてきた。宮崎さんはその会のメンバーであり、緒方さんの紹介で相思社は宮崎さんと出会った。
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