母と子でみる

みなまたの人びと

桑原史成

母と子でみる みなまたの人びと

草の根出版社
1998年
2,310円

 水俣病による補償交渉(訴訟)は終息し、水俣湾に設置されていた仕切網も昨年(1997年)に完全撤去された。補償問題はひとまず”解決”し、患者とその家族の痛みと辛苦の生活は、金銭によって贖われたと言えよう。過酷な運命に翻弄された水俣の人びとは、私などでは耐え抜くことが不可能なほどの屈従を強いられてきた。いま、水俣病との闘いで家族たちは逞しく現実的な価値観を優先する生き方が芽生えたように感じる。

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