5月23日(木)20:00~21:00/街の灯支援オンラインセミナー
水俣病患者ではない私たちがその経験を受け継ぐということ
~水俣病センター相思社の「聞き取り」から見えてきたこと~
講師 永野三智(水俣病センター相思社常務理事)
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相思社では、三年間にわたり、アーユスから助成を受けて患者相談業務及び患者や関係者の聞き書きを行うことができました。今回は、その報告を兼ねてのセミナーです。
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水俣病は、人類が初めて起こしたメチル水銀による食中毒事件であり、1956年に公式認定されてから68年余りが経過しました。「水俣病センター相思社」の活動の一つは、水俣病に関する悩みを持つ人たちの言葉を聞き、その記録を残し、水俣病を伝えていくことです。しかしながら、患者の高齢化に伴い、聞き取りができるタイムリミットは迫っています。患者相談や聞き取りには公的支援金が付かないことから、アーユスは2021年から3年間にわたってその活動を支援しました。
現在相思社では、水俣病の経験を人類の財産と位置づけ、資料の収集や保管、情報提供や書籍の制作などを行なっています。上記の聞き取りをもとに患者のライフヒストリーや関連する写真を冊子にまとめ、水俣病患者の現状や実態を世に知らせる活動に力を入れています。
今回のオンラインセミナーでは、その活動の中心にいる永野三智さんを講師に、3年間の患者への聞き取りから何を学んだのか/どこに光を当ててきたのかを伺い、患者の経験を言語化した書籍の出版することで何をめざしているのか。そして、今後何に光を当てていこうと考えているのか、お話を伺います。
【日時】2024年5月23日(木)20:00-21:00(若干の延長あり)
【形式】オンライン(ZOOMミーティングを使用)
【参加費】無料
【登壇者】永野三智さん(一般財団法人水俣病センター相思社 常務理事)
【講師プロフィール】
1983年熊本県水俣市生まれ。2008年一般財団法人水俣病センター相思社職員になり、水俣病患者相談の窓口、水俣病歴史考証館解説、水俣まち案内のコーディネート、水俣の産物販売などを担当。同法人の機関紙『ごんずい』に「患者相談雑感」を連載する。2014年から相思社理事、翌年から常務理事。2017年から水俣病患者連合事務局長を兼任。2018年に初の単著『みな、やっとの思いで坂をのぼる―水俣病患者相談のいま』が刊行される。
【申込方法】以下のいずれかのサイトからお申し込みください。
◎フォームメーラー
◎Peatix
【問合せ】アーユス仏教国際協力ネットワーク
TEL 03-3820-5831、event@ngo-ayus.jp
※写真は、緒方俊一郎医師の水俣病患者検診に同行した際の様子です。患者の許可を得て撮影、公開しています。当日は緒方医師は参加しません。