大宰府から、元気いっぱいの子供たちが相思社に泊まりにきました。
相思社には、大学生や研究者、学校の先生はよく訪れますが、子供たちは多くありません。今回は、「水俣病の勉強だけじゃなくて、水俣の豊かな自然を感じられるような体験をさせたい」という熱い先生の要望もあり、水俣の海と川での遊びを多めにしました。
まずは、小泉から水俣の歴史や自然のことをお話しました。水俣病のこともバスの中で勉強してきたみたいです。その後、西の浦の海岸でビナ拾いをしました。ちょうど潮がよく引く日だったので、ビナがゴロゴロいます。
そのあと、杉本水産で実さんにお話を聞きます。最近はシロゴもイリコもあまり獲れないことや、乾燥して加工するときの話を聞きました。網にかかってしまう太刀魚をより分けて乾燥させたものを味見させていただきました。みんな無心で食べる!
相思社に帰ってから、ビナカレーを作るためにビナを海水でゆでて、針で中身を取り出します。細かい作業だけど、みんな集中していました。出来たカレーは絶品でした。よかったよかった。
次の日は、考証館を見学してから、冷水(ひやすじ)水源へ行きました。暑い日でしたが、冷水横の川の水はひんやりしており「つめたーい」「きもちいーい」の声。山から染み出る水を見て、水の循環について考えてもらえたのでは。
教科書を通して水俣病を勉強するとき、今回水俣で遊んだ楽しい記憶と豊かな自然が思い浮かぶようなら、さらにそれが水俣病が破壊したものの大きさに気づき、悲惨さを想像するきっかけになるかもしれないと思いました。