2012年度 活動方針

2012年5月27日開催 理事会報告

一般財団法人となったことにともない、相思社の事業は公益目的事業(継続事業)とそれ以外の事業(その他事業)と法人会計に分類されるようになった。
従前の「患者とのつきあい」は「継続1 水俣病被害者支援事業」に、「水俣病を伝える」は「継続2 水俣病を伝える事業」に、「地域づくり」は「継続3 水俣病被害地域支援事業」と名称を変え、かつ公益目的財産を公益目的事業により消滅させることが義務づけられているので、これらの公益目的事業は赤字予算となる。
この赤字を「その他事業」や「法人会計」によって補うという構造になっている。

(1)〈今後の相思社のあり方について〉
一般財団法人となっても、当面、事業の内容は変わらないが、組織や財務の形態は大きく変化することになった。
「公益目的財産」が消滅する予定の5年後を念頭に置きながら、中長期の相思社のあり方を検討していく時期に来ている。一般財団法人化が認可され、理事会に加えて評議員会も立ち上がった今、中長期計画、イメージ作りの作業を行う体制が整ったととらえ、理事・評議員・監事・職員といった枠を取り除き、「相思社関係者有志」による「今後の相思社のあり方を考える委員会」を設置することとする。
あり方委員会において、中長期活動指針、財政問題、地域作り、資料整備等々の課題についての大方針を検討していくことになる。相思社の今までの活動経験から、時代の変化を考えると少なくとも5~10年ごとには活動を点検し、方針を修正していく必要がある。今回のあり方委員会は10年、20年先を見据えた方向性を指し示すものとしたい。

(2)〈(水俣病の経験を活かした)地域づくりへの具体的対応について〉
水俣病特措法による救済措置の受付は2012年7月で締め切られた。今後は同法35,36条を活用した地域作り、福祉事業等へ力点を移していくことになる。
相思社としては「水俣病を伝える」ことによって、水俣病や水俣病患者に対する偏見・差別をなくしていくという観点から水俣連携大学院の実現に向けて活動を続けていく。

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