2/22-23水俣病講演会in香川

おかげさまでたくさんのお客様におい出でいただき、終了いたしました。
ありがとうございました。

・2月22日(木)13時半~丸亀市部落解放・人権啓発センター

・2月23日(金・休)10時半~高松市市民活動センターにて、職員の永野が講演をします。

22日(木)13時半~丸亀市部落解放・人権啓発センター/23日(金・休)10時半~高松市市民活動センターで水俣病を伝えます。

22日は、相思社や考証館での活動がテーマです。それぞれ(丸亀、水俣)の現場から、経験をした人がいなくなっていく中で、その出来事をどう語り継ぐのか、丸亀の方たちと模索します。また、丸亀の隣保館の取り組み、命の誕生「ダンボール迷路」の取り組みから、優生思想と、水俣病、新潟水俣病、熊本慈恵病院のこうのとりのゆりかご、相模原事件を重ねます。

23日(金・休)10時半~高松市市民活動センターでは、太田あゆみ高松市議、溝渕裕子三木町議も語ります。水俣病歴史考証館は「考え証してゆく館」、水俣病事件を通して、現代社会を検証することを目指しています。

特にチッソの植民地支配の歴史と現代を重ねます。旭化成が作った「野口遵記念館」(野口=チッソと旭化成の創業者)では、野口が「食べることの心配がなくなれば、戦争なんてしなくてすむ」とも語ったとありますが、戦争でのし上がったのが野口であり、チッソであり、戦争は、最大の環境破壊、人権侵害です。チッソと、チッソが起こした水俣病事件からいま起きている戦争を、社会を見つめます。

今日は考証館に沖縄戦を語り継ぐ人がやってきましたが、国策の結果としての水俣は、沖縄とも重なります。ハンセン病や、そして福島とも。23日は天皇誕生日なので、冒頭で少し、天皇とチッソや昭和電工の関わりも話します。

2月22日(木)はネコの日です。

水俣では多くの猫が犠牲になりました。当時水俣の漁村では、猫が水銀を含んだ魚を食べてしまい、犠牲になりました。公式確認の翌年から水俣病の原因究明のための猫実験を始めたチッソ附属病院は、3年後の1959年10月、自社の工場排水を猫の餌にそのまま混ぜて食べさせるという単純な方法での実験に成功します。いわゆる猫400号実験です。

実験を行っていたチッソ附属病院院長の細川一は工場幹部に報告しますが、闇に葬られ、実験は中止、細川はその後チッソを去ります。ちなみに実験に使われた猫は全部で838匹。2匹は脱走したそうです。

また、熊本大学や水俣保健所でも、多くの猫たちが実験により犠牲になりました。

チッソは自社の廃液が原因だと内部で発覚したあとも操業を続け、メチル水銀の除去効果の無い廃水浄化装置を突貫工事で建設して安全をアピールします。そして、患者に見舞金を配り収束を図ります。チッソはこの猫実験以降、完全に水俣病の確信犯となりました。

※写真は、そのターニングポイントになる実験にかかわる実物資料、チッソ附属病院で使われた猫の実験小屋です。2021年、ボランティアの方たちの力で保護処理を受けました。ありがとうございました。

相思社にはこの他に、チッソ付属病院の院長だった細川一さんが1959年に作った「研究用犠牲猫族の霊」の位牌と、猫の墓があります。水俣の海辺の猫は一度そのほとんどが死滅したとも言われます。そのため、漁師集落へ山間部の猫がもらわれていくのですが、すぐに水俣病になって亡くなっています。猫の墓は、その猫たちの弔いのためにも存在しています。

ともに猫に、そして犠牲になった生きとし生けるすべての命に祈りましょう。

チッソの猫実験については、有馬澄雄さん著『水俣病事件の発生・拡大は防止できた』に詳しいです→ https://www.soshisha.org/…/%EF%BC%9C%E6%B0%B4%E4%BF%A3…

会場では、水俣のみかん、お茶、書籍も販売させていただきます。いまが旬です。ぜひお求めください。

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