今日のランチは作家の石牟礼道子さんのお宅でご相伴にあずかりました♪目に鮮やかなお寿司で、後からは渡辺京二さんという哲学者?の方の手作りの揚げ物まで。美味しいのなんの、です♪
食事をとりながら団らん話をする中でこんなお話をしました。
今回の水俣病特別措置法の申請が終わって、私は、自分のところへやってくる相談者はいなくなるんじゃないかと思ってました。
寄せられる相談の内、精神的なものは、水俣出身を理由に受けてきた謂れ無き差別、患者家族ということを理由に昔に受けた理不尽な暴行、嫁ぎ先の義母に水俣病申請がバレてなじられた、息子が仕事をせずに引きこもって心配&辛い、妻の目が見えなくなり自分の負担が増えた。。。
私より、二回りも三回りも年上の人が泣きだすこともあります。私は変な先入観で「大人は泣かない」と思いこんでいたので、差別を思い出して泣きだすおばあちゃんに、最初はどう対応していいか分かりませんでした。最近は私も図太くなって、そんなことじゃ驚かなくなったのですが(*_*)
身体面では、症状の緩和方法や、水俣病を治すにはどこの病院がいいか、手術を受けようと思うが水俣病には効果はあるか、どんなものを食べたらいいか、先日自分にがんが見つかり不安だ。。。
長年「原因不明」の症状で苦しんできた相談者は、自身の水俣病を認め一旦はその原因が明らかになり、「不明」の不安から開放されます。しかし、改めて「治らない」の烙印を押された水俣病の治療法を藁をもすがる気持ちで聞きに来る方もおられます。
水俣病に理解のある病院を紹介、相思社で以前に行われていた「たけのこ塾」からヒントを得て鍼灸や漢方薬、軽い運動や散歩をおすすめ、ツボの刺激法をお伝え、、、まだまだ勉強不足です。
こんなに沢山の人が来てくれるのに、私には病気を治すことも、差別をすぐになくすことも出来ません。無力さ加減に、泣きたくなることもあります。
そんな話をしたところ、石牟礼さんは、「あぁ、あなたはもだえかせしているのね」というのです。
「ん?モダエカセスル?」
「そう、人が悶え苦しみよらすとき、『悶えて加勢する』ことですよ。あたふたとその人の前を行ったり来たり。一緒に悶える。心は楽になる。だからあなたはそのまんま、悶え加勢すればいいのですよ」
なんだか楽になりました。
何かができるようになるまで、しばらくは「悶え加勢する」相思社を目指したいと思います。