昨日は職員研修でNHKで過日放送された「戦後史証言 日本人は何をめざしてきたのか 『水俣 戦後復興から公害へ』」を見ました。
自宅にテレビがない職員が多い相思社では、水俣病の番組が放送されても見ることができず、こういったビデオ研修は貴重な学びの機会です。
患者、チッソ社員・幹部、一般市民、それぞれの思いが否定されることなく描かれていました。見終わってからそれぞれが考えさせられる、それぞれがそれぞれの答えを導き出せる可能性を秘めた物語でした。
… 思いつきなんかで出来るものではなく、考えぬかれた作品だと思いましたし、よく撮れたなと驚くような人も次々と出てきて、製作者の苦労が思われます。
そして、私たち水俣案内人にとっては、戦前から戦後にかけての描写は知らなかったことも多く参考になるものばかりでしたし、これまであまり公開されていない昔の映像や資料もあり、そういった意味でも価値のある映像だったと思います。
テレビ用に作られた作品というのは、その後再放送でもない限り見る機会はありません。5月に西南学院大学と九州大学よりお招きいただいた「メディアとしての水俣病」では、これまで放送した作品を公開授業の中で改めて見ようというものでした。この作品も、そんな機会をどんどん作ってみんなで見たいものです。
番組を作った皆さん、ご苦労様でした。
※写真の画面にいるおばあちゃんは、我らが患者理事、荒木洋子さん。毎日たくさんの薬を服用する洋子さんの図です。