6月1日に、熊本県水俣病の教訓を伝える高等学校等訪問事業の一環で甲佐高校を訪問した。「水俣病から考える差別」と題して永野が講演を行った。
人権主任の先生は、特に同和教育に熱心で、相思社にも数回いらしたことがあり、
また昨年は宿泊もいただいた。打ち合わせでも「自分の差別の話を中心に」
という要望とともに「自分らしく自由に」という言葉をいただき、心強かった。
人数は120名弱で、開始前に声をかけると、皆さわやかに応えてくれた。
「あと何回水俣病の授業をするんだろう」という声が聞かれ、
水俣病学習が充実していることを知りながら、だからこそ年齢に応じての
変化を付けていかなければ形骸化していく危険性を思った。
講話の内容は小・中学生以降の自身の体験を20分程度話した後、
差別が起きた理由について話をした。反省点としては、年表を使ったが、
字が細かく集中を途切れさせることに繋がった用に思う。
こちらからの質問に子どもたちは考えながらよく応えてくれた。
質問は「水俣病患者は何人ですか」というものが出た。
認定患者と未認定患者(和解した人たち)の数を答え、またそれだけではない、
潜在患者や亡くなった人たちの存在などの私見を述べた。
反省点として、90分という時間を有効に使うためには、休憩を入れる、
ワークショップ形式にするなどの工夫が必要であった。
帰り際には、当日の様子をまとめた写真入りの御礼状をいただきました。ありがとうございました。